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高梨沙羅選手、銅メダルおめでとう! 【スキーのジャンプを見るのが少し面白くなるあれこれ】

 

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はじめに

 

現在、平昌オリンピックでは毎日熱い戦いが繰り広げられていますね。

フィギュアスケートやアイスホッケーの試合でTVに釘付けになっている方も多いのでは、と思います。

そんな中で、女子スキージャンプの高梨沙羅選手がノーマルヒルで銅メダルを獲得しました。

高梨沙羅選手、おめでとう!

 

これから、「レジェンド」葛西紀明選手を始めとする男子ジャンプ陣もノーマルヒルの屈辱を晴らすべく、ラージヒルへの挑戦が控えています。

 

スキーのジャンプ競技では、「ノーマルヒル」「ラージヒル」「K点」などの専門用語が飛び交いますね。

例えば、「ノーマル」「ラージ」あたりは、まあ、なんとなくジャンプ台の大きさの違いなのかなーと想像はつきますが、いろいろな用語について正確な意味をご存知の方は少ないのはないでしょうか。

 

今回は、スキーのジャンプを見るのが少し面白くなるような、専門用語の意味などの豆知識あれこれを書いてみました。

 

 

ジャンプ台の全貌

 

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(図1 ジャンプ台全貌 -ノーマルヒルの例ー)

 

以下でジャンプ台の種類をご説明しますが、どの台も概ね上図のような構造になっています。

 

 

ジャンプ台の種類

 

一般的には「ノーマルヒル」「ラージヒル」が知られていますが、実際には以下の5種類のジャンプ台があります。

  

 名称   HS(ヒルサイズ)   K点 
 スモールヒル   20 ~ 44m   20 ~ 40m 
 ミディアムヒル   50 ~ 84m   40 ~ 75m 
 ノーマルヒル   85 ~ 109m   75 ~ 95m 
 ラージヒル   110 ~ 184m   105 ~ 125m 
 フライングヒル   185m以上   145 ~ 185m 

 

これらは、国際スキー連盟の定めた規則により、ジャンプ台の大きさや形状、助走距離の長さなどによって分類されています。

近年では、競技の迫力、スペクタクル性および用具、技術の改良による飛距離の向上からジャンプ台は大きくなる傾向になり、スキージャンプのワールドカップでは、男子は「ラージヒル」「フライングヒル」の競技が行われています。

(ただ、残念ながら日本国内に「フライングヒル」のジャンプ台はありません。)

女子の場合は、年間数試合の「ラージヒル」を除いては、すべて「ノーマルヒル」で行われています。

 

 

ジャンプ台の大きさ

 

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(図2 長野オリンピックで使われた白馬ジャンプ競技場の例)

 

白馬ジャンプ競技場は、日本で唯一「ノーマルヒル」「ラージヒル」のジャンプ台が併設されている競技場です。

その大きさについての概略が、上の図2になります。

まず、選手が滑走を開始する「スタートゲート」の位置が、ハンパなく高いですね!

「ラージヒル」の場合、高さ138mもあり、これは高層ビルの38階、東京タワーの真ん中あたりにある展望台の同じ高さだそうです!

そこから時速約90kmで滑り降りていくわけですから、とんでもないスポーツですね!

 

選手は「カンテ」と呼ばれる踏み切り台から空中に飛び出し、「ランディングバーン」に着地するのですが、この「ランディングバーン」上で選手が安全に着地できる目安の点を「L点」(図1では「HS」)と呼びます。

また、踏切台の先端から「L点」までの距離を「ヒルサイズ(HS)」と呼び、ジャンプ台の規模を表すために、「HS200(K点185)」のように、「K点」の位置とともに併記します。

「K点」とは、ドイツ語の「Konstruktionspunkt(英: construction point)」から来ており、直訳すると「建築基準点」となります。

もともとは、「この地点を超えると(斜面の傾斜率が変わるので)着地時に危険」という意味で設定されたポイントですが、ジャンプの用具と技術の進歩によって飛距離が飛躍的に伸び、「K点超え」のジャンプがしばしば見られるようになったため、今では本来の意味をなさなくなっていますね。

現在では、飛距離の採点時の基準として、着地点がK点を超えていた場合には加点、K点に達しなかった場合には減点、という役割に代わっています。

 

上の図では少しわかりづらいですが、踏み切り台は緩い傾斜で下に向いているんですね。スタートゲートから滑降してきてその勢いで上向きに飛び出すのかと思っていましたが、実際には「その勢いで落下していく」んですね。

これにはちょっと驚きでした。

 

その他のスキー・ジャンプ用語

 

ジャンプ競技の解説でよく耳にする言葉をいくつかご紹介しましょう。

 

テレマーク姿勢

 

ジャンプの着地の際に取る姿勢のことで、両手を左右に広げ、上半身を起こして両足を前後に広げて、片方の足の膝を深く曲げます。

もとは、この姿勢が着地時のショックを和らげるための「安全対策」として行われていたようなのですが、現在はその本来の意味に加えて、採点の際の加点/減点項目になっています。

ちなみに、「テレマーク姿勢」という呼称は、スキー・ジャンプ発祥の地、ノルウェー南部のテレマーク地方に由来しています。

 

バッケンレコード

 

そのジャンプ台を使用して記録された最長不倒飛行距離のことを言います。

例えば、長野五輪で使用した白馬ジャンプ競技場のバッケンレコードは、2011年の全日本スキー選手権で岡部孝信選手が記録した140.0mになります。

ちなみに、「バッケン」とはノルウェー語で「丘」の意味です。

 

 

スキー・ジャンプの採点方法

スキー・ジャンプの採点方法についても少し触れておきましょう。

スキーのジャンプは、2回のジャンプの合計得点で競われます。

ジャンプの得点は、以下で述べる「飛距離点」と「飛型点」の合計になります。

 

飛距離点

 

基準点をK点着地=60ポイントとし、それに対してK点超え=加点、K点未達=減点が行われます。

加点/減点はK点からの距離に応じて1m単位のポイント制になります。ポイントは各ジャンプ台におけるK点の位置によって異なり、例えば現在オリンピックが行われている平昌のアルペンシア・スキー競技場の場合は、下表のようになっています。

 

 ジャンプ台   K点   1mあたりのポイント 
 ノーマルヒル   98m   2.0 
 ラージヒル   125m   1.8 

 

 (例)ノーマルヒル(K点98m)で108mを飛んだ場合

    60 + ( 10 x 2.0 ) = 80 ⇒ 80ポイント

 

飛型点

 

ジャンプの美しさ、正確さ、着地姿勢などを5人の飛型審判員が20点満点からの減点法(0.5点ずつ)で採点します。

なおかつ公正を期すために、一番高い点数を一番低い点数を除いた3人の採点の合計が飛型点の得点になります。

 (例)

 A審判員   B審判員   C審判員   D審判員   E審判員 
 18.0   19.5   18.5   17.0   18.5 

この場合、B、D審判員の採点が除外され、A、C、E審判員の採点の合計で、得点は55ポイントとなります。

 

上記の「飛距離点」「飛型点」の例の場合、

 ・飛距離点: 80ポイント

 ・飛型点: 55ポイント

で、この選手の1回のジャンプの得点は133ポイントとなります。

 

 

最後に

 

ちょっと駆け足になってしまいましたが、スキー・ジャンプ競技についてのあれこれでした。

これだけでも知っておけば、ジャンプ競技をTVで見るのも少し面白くなるのではないでしょうか。

 

引き続き行われています平昌オリンピック、男子の「日の丸飛行隊」の健闘に期待しましょう!